ジーンズができるまで

私たちが何気なく履いているジーンズですが、綿花から始まり一本のジーンズが出来上がるまでには、さまざまな工程が存在します。
このページではその工程を順を追ってイラストでご紹介します。

  • 1

    綿花

    Cotton

    綿(コットン)は綿花という花を栽培・収穫した農産物です。日本で使う綿花は主にアメリカやオーストラリアから輸入されています。しなやかで、強く、染めやすく、ボリューム感がある綿が、デニムに適しています。

  • 2

    紡績

    Spinning

    短くバラバラな綿の繊維の方向をそろえて、引きのばし撚り(より)を加えて糸にすることを紡績(ぼうせき)といいます。主に、デニムには「リング精紡」という方法で紡績された、風合いと強度が良い糸が使われます。

  • 3

    染色

    Dyeing

    一般的なブルーデニムの場合、紡績された糸を「ロープ染色」という方法によって、「インディゴ染料」で青く染めていきます。このとき、緯糸(よこいと)は染めず、経糸(たていと)だけを染めます。
    ロープ染色では、糸の中心は染まらず「中白」になります。またインディゴ染料は「色落ちしやすい」性質があります。
    この「中白」と「色落ちしやすい」というポイントが、ジーンズに「色合いが変化する」という重要な特徴を与えています。

  • 4

    織布

    Weaving

    染色された経糸と、染色されていない緯糸を、織機(しょっき)で織りあげ、生地にすることを織布(しょくふ)といいます。デニム生地の多くは、1本の緯糸に対して、3本の経糸が打ち込まれる、綾織(あやおり)の織物で、生地の表面に斜めに綾目が現れるのが特徴です。ちなみにデニムは、綾目が右肩上がり(右綾)で作られているものが多いです。

  • 5

    整理加工

    Textile Finishing

    織布で出来上がった生地は、整理加工(せいりかこう)により最後の仕上げを行います。
    生地表面の毛羽を焼き取り表情をすっきりさせる毛焼き(けやき)や、防捻加工(スキュー加工)防縮加工(サンフォライズ加工)など、希望の仕上がりに合わせたさまざまな工程があります。

    整理加工の工程をイラストでご紹介
  • 6

    裁断

    Cutting

    ジーンズに必要なパーツを、生地の無駄が出ないようにマーキング(型入れ)して、生地を裁断(さいだん)します。一本のジーンズを作るのに必要なデニムのパーツは約20個(製品によります)にもなります。

  • 7

    縫製

    Sawing

    ジーンズの形にデニムのパーツを縫製(ほうせい)していきます。ジーンズの縫製では、部分によってさまざまな種類の縫い方をします。そのため、それぞれの工程で違うミシンが必要なので、流れ作業で行うのが一般的です。

  • 8

    完成!

    Finish!

    さまざまな工程を経て、ようやく一本のジーンズが出来上がります。たくさんの人の手や、積み重ねられてきた創意・工夫の上に、ジーンズが生まれてきます。深く知れば知るほど、もっとジーンズを好きになっていくかもしれないですね。